切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

クラーク博士「青年よ、志を大にせよ」と石橋湛山

石橋湛山(1884-1973:ジャーナリスト、元総理大臣)がクラーク博士(ウィリアム・スミス・クラーク:1826-1886)から強い影響を受けたいたのはよく知られています。今日は、そのクラーク博士の誕生日でした。とうわけでこの切手を。これは日本のふるさと切…

ヘンリー・フォードの切手と高賃金政策の評価

今日は、米国の自動車メーカー、フォード・モーターの創業者ヘンリー・フォード(1863年 - 1947年)の誕生日でした。というわけで、今日はオーストリアから同社創業100年を記念して、2003年に発行された記念切手の小型シートを持ってきました。 ドイツ語の記…

アンナ・パブロワの切手

ここ数日、ハードな思想系が続いたので、今日は息抜きをかねて、美しい切手を。伝説的なバレリーナ、アンナ・パブロワ(1881-1931)の切手。左はモナコで1982年に出された生誕100年の記念切手だと思うのですが、生年が違うのが気になります。右はパブロワの…

フォイエルバッハの切手と疎外論、疎外なくしたつもりでのポルポト化や個人崇拝型政党やオンラインサロンなどの危険性

今日は、ルートヴィヒ・アンドレアス・フォイエルバッハ(1804-1872)の生誕日でした。以下は、フォイエルバッハ生誕200年を記念して、2004年にドイツから発行された肖像切手です。 フォイエルバッハは、ヘーゲル哲学やキリスト教への批判者として、当時の…

バールーフ・デ・スピノザの破門の日と経済学との関連(情念の制度を通じたコントロール)

今日は、スピノザ(1632-1677)が1656年にユダヤ人の共同体から破門された日です。スピノザは17世紀を代表するオランダの哲学者で、今でも主著『エティカ』などの著作は、日本でも愛読されています。 彼がなぜユダヤ人の共同体から破門になったのか、それ自…

スタンリー・キューブリック

今日は、映画監督スタンリー・キューブリック(1928-1999)の誕生日でした。キューブリックの作品で最も著名なのは、やはり「2001年宇宙の旅」でしょう。ここでは同作品50周年を記念して、マン島から出た八枚組(2018年)を以下に。 なぜマン島からキューブ…

三波春夫と北詰ゆきとのイノベーション(革新)とリベリア切手

7月19日は故・三波春夫の生誕97年の日でした。三波春夫と切手といえば、このリベリアの万博切手です。三波にまったく伝えることなく無断発行したものですが、三波自身は生前これをたいそう喜んでいました。詳細は内藤陽介さんの名著『事情のある国の切手ほど…

ネルソン・マンデラと南アフリカの格差問題

元南アフリカ大統領ネルソン・マンデラは、102年前の7月18日に生まれました。少し前にtwitterに掲載したものをここに再投稿します。 マンデラといえば90年代以降の高齢期になってからの姿が知られてますが、この旧ソ連の切手(1988年)は40代の写真をもとに…

ナムフォン妃の切手

先々週、新型コロナで開催されなかった切手博物館の切手バザールが再開。さっそくなじみのお店にいって、この切手を買いました。これはベトナム最後の王妃ナムフォン妃の肖像。四方田犬彦氏が『女王の肖像』の中で最高位の価値を与えた切手です。三枚組です…

フローレンス・ナイチンゲールと経済学の交差

今年はフローレンス・ナイチンゲールの生誕200年で、今日はこんなものをもってきました(内藤陽介さん風w)。 今年出た英領ジブラルタルの美しい切手です。ナイチンゲールは感染予防に貢献しましたが、そのベースは医療統計の整備です。またナイチンゲール…

幸田露伴と文化人切手

幸田露伴と切手といえば、第二次文化人切手シリーズがなにより思い出される。幸田露伴については、杉原四郎先生がかって短いエッセイを書いている。幸田露伴がそもそも文化人切手が発行される遠因になったことは、内藤陽介さんのこのブログでも指摘がある。 …

レーニン生誕150年記念切手とホー・チ・ミン生誕130年記念切手(ベトナム発行)

検索結果 ウェブ検索結果 ウラジミール・レーニン(1870-1924)の生誕150年に今年はあたる。20数年前であればおそらく二けたは確実にレーニンを記念する切手が主に政治的プロパガンダの観点から発行されただろう。しかし米ソ対立の時代も遥か昔に遠ざかり、…

アルフォンス・ミュシャ

検索結果 ウェブ検索結果 今日は、アルフォンス・ミュシャ(1860年ー1939年、ミュシャはフランス語風で、ムハがチェコ語の発音に近いという)の生誕日。ミュシャは日本でも大人気で、昨年も展覧会が開催されて、ミュシャと日本の文化(与謝野晶子の『みだれ…

アポリナリオ・マビニ

アポリナリオ・マビニ(1864-1903)は、フィリピンの活動家、第一次フィリピン共和国の憲法を草案したことで知られている。今日、7月23日は彼の生誕日である。 小学生のとき、切手収集をしていて最も興味をひかれたのが、南方占領地、満州などの切手の数々だ…

アリストテレス

古代ギリシャの思想家として著名なアリストテレスを顕彰する切手を今日はご紹介。アリストテレスの切手は、メキシコ、マリなどからも出ているが、ここでは出身国のギリシャから出た1978年に出た死去2300年記念の四枚セットのうちの三枚を。アリストテレスは…

アーネスト・ヘミングウェイ

7月21日は、『老人と海』『武器よさらば』などで知られる作家、アーネスト・ヘミングウェイ(1899年 - 1961年)の誕生日でした。自分が持っている切手だけから「切手の思想家たち」を紹介したいので、今日はこの二枚を。 右はキューバが1963年に発行したヘミ…