切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

アーネスト・ヘミングウェイ

7月21日は、『老人と海』『武器よさらば』などで知られる作家、アーネスト・ヘミングウェイ1899年 - 1961年)の誕生日でした。自分が持っている切手だけから「切手の思想家たち」を紹介したいので、今日はこの二枚を。

 

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右はキューバが1963年に発行したヘミングウェイを顕彰した三枚組のうちのひとつです。本人の晩年の肖像と、代表作の『老人と海』の一シーンを描いた画像からなります。他の二枚は『武器よさらば』と元の彼の住まいだった場所を保存し、オープンしたばかりのヘミングウェイ博物館が描かれています。

 

残念ながら今日現在、キューバに行く機会がないのですが、ヘミングウェイ博物館の様子を詳細にルポした以下のブログ記事を拝見しました。

http://hashim.travel.coocan.jp/cuba/1118/02.html

ヘミングウェイの蔵書は8千冊残っていて、それをもとにヘミングウェイの心理は思考の傾向を読み解く研究もあるようです。ヘミングウェイは日本でも人気で、昔から多くの翻訳がでています。また関連書も話題になることがあり、『ヘミングウェイと歩くパリ』や『ヘミングウェイで学ぶ英文法』などがありますね。

 

僕が中学1年のときに最初に購入した新潮文庫は、彼の『誰がために鐘はなる』と三島由紀夫の『仮面の告白』でした。この選択はヘミングウェイと三島の共通性と相違をなんとなく感じさせる選択ですが、もちろん当時、そんなことは思いもしませんでしたが。

 

ヘミングウェイは長くキューバに滞在していました。地元の人たちとの交流や、食事、お酒、そして釣りをこの上なく愛していたようです。キューバ革命については好意的で、バティスタ政権にも批判的でした。革命後は、アメリカに戻るのですが、キューバから戻った一年後、彼は自殺します。

 

左側の切手はチェコスロバキアから1968年に出たユネスコとの共同発行の「世界の文化人」シリーズの一枚です。他にカペーク、ショウ、ゴーリキーチャップリン横山大観が描かれています。

 

キューバ経済については、メインのブログであるEconomics Lovers Liveの方で以下のようにまとめたことが数年前にありました。

 

キューバ経済についてのメモ - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ https://tanakahidetomi.hatenablog.com/entry/20161127/p1

 

こんな感じで切手の思想家たちと、また関連した経済のまとめへのリンクをゆるく紹介していくでしょう。