切手の思想家たち2020

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

レーニン生誕150年記念切手とホー・チ・ミン生誕130年記念切手(ベトナム発行)

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ウラジミール・レーニン(1870-1924)の生誕150年に今年はあたる。20数年前であればおそらく二けたは確実にレーニンを記念する切手が主に政治的プロパガンダの観点から発行されただろう。しかし米ソ対立の時代も遥か昔に遠ざかり、政治的な意図で発行される機会はほとんどなくなった。ロシア革命100周年を記念して、商業目的だけに特化して切手を発行している国々から、レーニン切手が数多く発行されたことはある。だが、それなりに政治性をもって発行している国はレアである。いまのところ、レーニンの生誕150年を記念する切手を公式に発行しているのは、ロシアとベトナムだけだ。
 
今日は、最近ようやく日本に輸入されてきたベトナムレーニン生誕150年切手のうち、単片ではなく、切手帖を掲載する。カール・マルクスの生誕200年(2018年)の時もベトナムは、マルクス切手を発行しているし、またレーニンの顕彰もまめに行っている(近年では生誕125年記念など)。

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ただその姿勢は、政治的プロパガンダというよりも歴史的な客観的評価に近い。切手帖の文面も淡々とレーニンの事績を紹介するだけである。

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切手帖表・裏
ほぼ同時期に出たホー・チ・ミン生誕130年&ホー・チ・ミン博物館50周年記念の切手帖の文面が、国民的な熱愛や尊敬を表現し、また自由と文化の闘士という熱烈な評価を与えているのとは対照的である。ちなみにホー・チ・ミン切手の発行にはいつも国家の父性的な役割を与えている絵柄が多く、これは昔からほぼ一貫している。
 

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切手帖・内

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切手帖表裏

レーニン切手でいえば、マルクス主義ロシア革命、国際的な共産主義運動などが歴史的な話題か、ノスタルジーでしかなくなっているのかもしれない。
 
なお田中のレーニン切手の収集状況についてはまだ途中までしか画像をあげていないが以下を参照。
またレーニンの切手についての研究は以下を参照のこと。