切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

ボスニア・ヘルツェゴヴィナのチャールズ・ディケンズ没後150年記念切手

2021年5月のWorld Topics(郵趣サービス社が行っている切手頒布サービス)は、スロバキア天文学者マクシミリアン・ヘル生誕300年記念切手、ベトナムのホー・チミン生誕130年記念切手、そしてボスニア・ヘルツェゴヴィナのチャールズ・ディケンズ没後150年記念切手でした。このWorld Topicsはほぼ毎月、世界の最新の切手三枚を選んで、それに一枚ごとにリーフにして詳細な時事的な側面を加えて解説を書くという趣向です。

 

 ベトナムのものはすでに所持していて、他方でスロバキアの切手は購入するかどうか以前迷っていたものでした。買わなくてよかった(笑。今回は、経済学と縁が深いディケンズのものを。

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ディケンズの著作は、産業革命の労働者や貧困層の様子を活写した作品で、経済学の世界では知られています。特に『ハード・タイムス』は、僕の訳した『アダム・スミスの失敗』にもでてきて、当時の主流派の経済学である古典派経済学批判の文脈で援用されていました。

 

ディケンズについてはいつかまとめて整理して、講義かネットで話すか書くかしたいと思っています。

 

なお切手の世界でもディケンズはもちろん人気で、世界各国からかなりの数が出されています。