切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

イタリア/サン・ジョルジョ橋切手

2021年8月のWorld Topics(郵趣サービス社が行っている切手頒布サービス)は、イタリアのサン・ジョルジョ橋、ベトナムのオケオ文化、ロシアのワイナリー創始者であrレフ・セルゲイヴィッチ・ゴリツィンの人物切手の三種類。今回は、イタリアの切手をご紹介。このサン・ジョルジョ橋は日本でも大きくとりあげられた崩落事故の現場でした。世界金融危機以後のインフラ整備の遅れから、この橋だけではなく5年間で5回の高架橋の崩落事故が相次いだ中での43名の死者や周辺住民の退去を伴う悲劇でした。そして4年を経ての再建を記念する切手ですが、被害者や遺族たちの心情は解消されず、政府への不信感を強めているという解説がついています。インフラ整備を怠ることは、経済だけではなく、人命も損ねることがあることを政治家たちは特に認識すべきでしょう。

 

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