切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

北マケドニアの丹下健三記念切手

2021年4月のWorld Topics(郵趣サービス社が行っている切手頒布サービス)は、ポーランドカチンスキ元大統領没後10年記念切手、北マケドニアの日本の建築家丹下健三を記念した切手、そして中国の新型コロナ切手でした。このWorld Topicsはほぼ毎月、世界の最新の切手三枚を選んで、それに一枚ごとにリーフにして詳細な時事的な側面を加えて解説を書くという趣向です。

 

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中国の新型コロナ切手はすでに別のエントリーで紹介しているので省略です。ポーランド切手と北マケドニアの切手でどちらにするか少し迷ったのですが(北マケドニアは最近もこのWorld Topicsネタで紹介したので)、やはり日本の人物切手ということで丹下健三切手を。

丹下健三が、北マケドニアの首都スコピエが1960年代に大地震の被害にあった際に、その復興のための都市計画を主導したことを記念したものである。日本人にとってはまさに偉業だと思うのですが、まったくこの切手が出るまで知りませんでした。いろいろ切手を通じて勉強になります。ただ丹下たちの都市計画は、あまりにも現代的=ブルータリズムが鮮明で、最近は民族的なアイデンティティを重視する再開発によって見直しもすすめられているそうです。