切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

オーストリア切手あれこれ

今月号の『郵趣』の特集は、「切手発行170年! “オーストリア切手”の変遷とその魅力」だった。戦後の安価なオーストリア切手で綺麗なものを集めてたので、どれくらい自分の持ってるものと重なるのか興味津々でした。もちろん特集は時代と切手のヴァリエーションに配慮して、マテリアルも豊富ないい特集です。オーストリア切手の簡潔な展望として僕には大助かりです。

 

僕のコレクションはなんちゃってオーストリア切手コレクションで、しかも戦後中心なので戦前のオーストリア伝統郵趣的な世界とは縁遠いな、と思ってます(笑。この特集読んで、少しは戦前のオーストリアの記念切手も収集しておこうかと思いました。

 

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上段左から、1850年オーストリア最初の切手(料金別5種類のうち2krのもの)、世界で最初に1851年に発行された新聞送達用切手(ヘルメス神)、世界で初めて発行された逆三角形の切手(1916年)、ドイツとオーストリアの合邦を政治的に煽動する目的で発行された加刷切手(1919年:誌上のものとは額面違い)、青い切手は経済学的に興味のあるハイパーインフレ期の普通切手の最高額面4000k(1924年)、上段右端の二枚はソ連占領地域で発行された普通切手。

 

下段も左から、ホルン(?)を描いた米・英・仏国占領地域で発行された二枚の普通切手(1945年)、1945年からの風景画の普通切手シリーズと、1947年に発行された刷色違いの同シリーズの計四枚。

 

この時期まででやはり自分のコレクションは戦前の記念切手の著名どころ、本誌の方でも紹介されてるベートベンの肖像など七楽聖シリーズ、ロータリーシリーズ、スキーシリーズ、そして名作の誉れ高い切手「ウィーン国際切手展」などがないのは寂しいなと思いました 笑。

 

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戦後のオーストリア切手でもきわめて人気の高い民族衣装切手の低額と最高額の切手。もちろん本誌の方では未使用ですが、僕は外国切手は使用済みでも頓着しないのでこれで満足……いや、できたら未使用の方が綺麗なのでやはりいいです(笑。

 

この民族衣装切手については、以前、内藤陽介さんが以下のように教えて頂きました。

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1957年からの建物シリーズ(左二枚)と1973年からの美しきオーストリアシリーズの二枚。左端の一枚はまとめ買いしたときに欠けてるの気が付かなかったw。低額なのでいつか買い替えますw。

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郵趣』の特集では、もちろんもっと豊富にかつさまざまな視点でオーストリア切手の世界が解説されてます。ちなみにとりあげられてない切手で、僕が好きなものを画像だけ紹介。