切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

ユダヤ新年切手1948-1959と強制収容所解放75周年記念切手

今日は、切手の博物館で少しだけ調べものをしましたが、その際にミュージアム・ショップでイスラエル強制収容所解放75年切手などを購入しました。ちょうど出かける前に以下に紹介するユダヤ新年の切手についてtwitterでつぶやいていたので、やはりこの切手を目にしたからには購入しないわけにはいきません。今年の4月に発行されました。切手本体とタブ付きで、タブの方には、収容施設から出てきた子供たちとそれを「イスラエルの地」に引率するイスラエル兵士、教師が描かれていて、Resurrection(復活)という文字が記されている。ただしこの収容施設はイタリアにあったもので、ドイツ支配地域各地の強制収容所から救出された人たち等が、連合軍に解放された後、パレスチナに入ることを許されず、そのままイタリアなど各地の収容施設にとどめおかれた事績を示しています。つまり強制収容所の「解放」からパレスチナへ向かう真の自由を表現した切手です。切手本体のOpen the gates of Palestina!はその趣旨を鮮明にしています。Resurrection(復活)という言葉は、この「イスラエルの地」での“自由”を意味するのでしょう。

 

切手本体には、また歴史的に意味のある記述やシンボルが加えられています。英語、アラビア語ヘブライ語の三か国語で記述されてます。

 なおこの切手の背景を理解するには、内藤陽介さんの『アウシュヴィッツの手紙 改訂増補版』と『パレスチナ現代史』、そして『みんな大好き陰謀論』がもちろん役立ちますね。イスラエル郵政の切手発行の趣旨はこのリンク先にあります(英語)

 

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それと、冒頭にも書きましたが、内藤陽介さんのユダヤ新年のエントリーを読んで、僕も二年前にイスラエルの初期の切手をなぜか専用リーフごと買ってて(陰謀?w)、最初の新年切手からわりと所持しています。他に機会もないし日本では珍しいのでご紹介。

 

まず1948年の建国の年から。僕の持っているイスラエル切手専用の各リーフには簡単に切手の特徴が解説されてますが、日本語の紹介は今回は省略(笑)。

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1949年

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1950年

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1951年

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1952年

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1953年

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1954年

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1955年

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1956年

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1957年

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1958年

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1959年

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みんな大好き陰謀論

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  • 作者:内藤 陽介
  • 発売日: 2020/07/04
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アウシュヴィッツの手紙 改訂増補版

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パレスチナ現代史: 岩のドームの郵便学

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