震災切手:東京印刷と大阪印刷
1923年9月1日の関東大震災によって通信省の切手倉庫は全焼、印刷局も壊滅的な打撃をうけた。このため各地の郵便切手の在庫払底の危機が招来し、それに緊急に対応するために暫定的な切手発行が企図された。それがいわゆる「震災切手」である。
震災の影響がなかった大阪の民間会社(現在の凸版印刷)で製造されたものを「大阪印刷」、そしてその後、追加制作した東京の民間会社(現:大日本印刷)のものを「東京印刷」として、それぞれ収集家は区別をし、最近では最低でもこの両者を分けることが定番となってきたという。さらに震災切手は細かい区別がなされていて、日本の切手の中ではかなり詳しく研究されている。
今回は、『郵趣』(日本郵趣協会)の読者プレゼントで、この震災切手に関するものがあり、なんと当選した。魚木五夫先生の連載記事(魚木式郵趣2020年8月号)で、関東大震災の時に発行された「震災切手」の東京印刷と大阪印刷を見分ける参考リーフである。最初の画像は、普通の震災切手のリーフ(以前から持ってたもの)、二枚目の画像が当選したもので、大阪印刷と東京印刷が区別されている。
魚木先生によれば、穴を埋めるのはそれなりに難しいというが諦めずに収集してみたい。