「経済学者が過去に関心をもった切手」を研究している、誰も追随している人がいない僕の関心領域ですが(笑、脇村義太郎が『趣味の価値』の中で注目していたのが、切手を利用した国際的なキャンペーンです。脇村の本では、ユネスコのヌビア遺跡群の移築と東京オリンピックがとりあげられていました。オリンピックや万博をはじめ、地域ごとや国連主導のキャンペーンや、最近では新型コロナ危機への切手など「国際的なキャンペーン切手」は多いですね。今年は残念なことに延期された東京オリンピック・パラリンピック関連の切手を以下では手元に集まった段階で掲示していくつもりです。ただ外貨獲得のための「いかがわしい切手」やエージェント利用の切手は網羅的には集めないつもりです。逐次更新予定。
ベルギーからの記念切手。アスリートたちが快走している姿に、神社の鳥居が描かれることで日本らしさを加えてる構図。すっきりしたデザインでとても上品。
リヒテンシュタインの記念切手、同国在住の山野敬子氏の作品に基づくもの。女子柔道、シンクロナイズドスイミングが描かれている。山野氏の活動については今回初めて知ったが、このリンク先には簡単な経歴がある。
次はドイツから出た東京オリンピックから新たに加わる(または再度加わった)競技を表現した記念切手を三種類おさめた小型シートを。この小型シートは切手帳になって収録されています。切手の方はスポーツクライミング、スケートボード、空手です。シート地の方には野球・ソフトボール、サーフィンが描かれています。掲載はしませんが、切手帳の表には金メダルを三つも下げた選手がデザインされ、切手帳の表3の部分には、新競技についての解説がドイツ語で書かれています。
こちらは2021年に出されたスポーツ振興と東京オリンピックを掛け合わせたものです。詳しい説明は内藤陽介さんのブログに。
スロバキアのパラリンピック切手です。同国のパラリンピック協会(SPV)の設立25年記念もかねています。切手のモデルは、同国で最も著名なパラアスリートのひとりヴェロニカ・バドビチョワ氏をモデルにしたパラ射撃選手の淡いピンクを基調にした同国らしい洗練されたデザインです。
ニューカレドニアからは柔道を図案化した切手。
北マケドニアからは空手の形を描いたデザインのものがでました。
ニュージーランドからは同国が1920年のアントワープ(ベルギー)オリンピックに初参加したときに、同国の選手が来ていた黒色のユニフォームからヒントを得たモノトーンで選手たちの姿を描いたものです。さらに切手には1920年の時にユニフォームの胸にとめられていたシダの葉のエンブレムを描いてもいます。洗練されたデザインですね。
ルクセンブルクから。ルクセンブルク在住のイラストレーターで日本出身の、Kumiyonoeさんのイラストです。切手のデザインはマンガ(アニメ)的ですが、KumiyonoeさんのHPをみると多彩な絵柄と活動を目にすることができます。マンガ作品はそのうち購入したいですね。
スイスの切手。短距離走を描く洗練されたデザイン。
小型シートは日本語表記も入り、東京でのオリンピック感を強めている。
キプロスの四種類の切手は、日の本の国をイメージしたデザインで、とても和の雰囲気です。
スロバキアのコレクションシート。和風な波。
こちらはベルギーのオリンピック二回目の記念小型シート。デザインに優れててお気に入りです。
ハンガリーのものは水泳と、シート地に東京スカイツリーと中銀カプセルタワーが描かれているこれまた素晴らしいデザインです。
エストニアからの記念切手。バーコード付き。
ギリシャの記念切手は小型シート二種類で、とても良きデザインです。右のはシート地に近代柔道の祖、嘉納治五郎の肖像に切手本体は東京タワーとスカイツリー、花火を配しています。もう一枚は羽子板をする浮世絵風の女性と富士山がシート地で、切手本体はその羽子板の羽根がコートの上に落ちる様子が描かれています。
他に、日本、スロベニア、タジキスタンなどの国で発行を確認できてるので順次集めていきたい。