アリストテレスの切手
『切手の思想家』(杉原四郎著、未来社)の人物切手は、その切手の画像が掲載されているものは二年程前にほぼ集め終えた。いまは文章中に触れられてるものや、関連するもの、新しいものを集めて、切手収集からの杉原四郎の思想研究とでもいう切り口の研鑽中である。これから断続的に『切手の思想家』に基づいて集めた切手を紹介していく。
「切手の思想家は、アリストテレスからはじまる。彼の思想は、中世のスコラ学派に継承されて、近代以降の哲学に大きな影響をおよぼしたばかりでなく、近代の自然科学と社会科学にとっても、ゆたかな想源であった。科学の中では比較的歴史の浅い経済学でも、その歴史をアリストテレスから説き始めることが多い」(杉原9頁)。
アリストテレスの切手として、杉原先生は、ギリシャ、キプロスの切手をあげて、そしてマリ共和国、メキシコから出ていると本文で解説している。以下がその切手(左からギリシャ、キプロス、マリ、メキシコ二枚)。ただし杉原先生のギリシャの切手(ラファエロのアテナイの学堂からのデザイン)の解説で、左と右の人物を取り違えている。通説の解釈では、左の老人がプラトン、右がアリストテレスである。