切手の思想家たち2022

世界の切手のうち、思想家・科学者・芸術家を中心に人物切手について自由に書きます。題名は故・杉原四郎先生の『切手の思想家』(未来社)をリスペクトしてつけました。

マザー・テレサ

8月26日は、ノーベル平和賞を受賞したマザー・テレサ(1910-1997)が生まれた日でした。というわけでこのスウェーデンから1986年に発行されたノーベル平和賞受賞者の5枚組の切手を。

 

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マザー・テレサは一番下部に描かれています。他の4人は上から、ベルタ・フォン・ズットナー、カール・オシーツキ、アルバート・ルトゥーリ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアです。スウェーデンの凹版切手といえば、スラニアですが、この五枚の原板を彫っているのは、マーティン・モルク氏で著名な凹版切手の彫師ですね。彼について書かれたグリーンランドから出た書籍があるので備忘録をかねてリンクを。

 

マザー・テレサについては、故・杉原四郎先生の『切手の思想家』から説明文をそのまま以下に引用します。

マザー・テレサユーゴスラヴィアに生れ、1918年以来カルカッタに住み、インドのみならず各国の貧民救済事業に挺身、1979年ノーベル平和賞をうけた。1981年来日」とあります。杉原先生はマザー・テレサをマリア・テレサと誤表記していたので訂正しました。ちなみにテレサの本名にはマリアの字はありません(アグネサ/アンティゴナ・ゴンジャ・ボヤジというそうです)。それとマザーは敬称ですね。あと本文では1980年のインドからの生誕70年記念切手のことがふれられてますが、画像の方でとりあげられているのは上記のスウェーデンの切手だけです。ただしその解説はありません。あと付記するところといえば、マザー・テレサカトリックの「聖者」になったことでしょうか。

ちなみにインドから出た切手は以下です。杉原先生の本ではいまも書きましたが、スウェーデンの切手の印影が掲載されてましたので、今回、このエントリーを書く際に、本文の解説と印影の違いに気が付きました。そのためこのインドの切手は手元にありません。近いうちに入手して、画像も自分のものに入れ替えるつもりです。

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ところでマザー・テレサの負の側面を指摘する人たちもかなり多いのを今回、調べていて気が付きました。日本語で読める代表的な論説を以下に。かなり厳しい指摘が列挙されてます。

www.huffingtonpost.jp